市バス・広沢御所ノ内町バス停から、南へ歩いていき、嵯峨・油掛地蔵尊へ向かう途中、何やら看板を見つけました。
なにか歴史的なにおいを感じ近づいてみると。


日蓮聖人の孫弟子の 龍華樹院 日像聖人が46歳(1314年)の春。 車折神社の社頭で法華経の布教中、他宗徒の迫害を受け、近くの兜塚古墳に身を隠し難を避けたことに感謝し、古墳の石蓋に波動のお題目を刻まれたものです。 災難を避ける功徳があるとルルゲ(龍華)さんと呼ばれ親しまれています。
龍華(りゅうげ)が訛って「ルルゲ」になったのでしょう。
「さん」がつけられているのは、京都の人たちは親しみを込めて例えば、八坂神社は「八坂さん」と呼ぶ風習があります。

お花が供えられ綺麗にされています。
この龍華樹院 日像聖人とても影響力のある方なのか、延暦寺をはじめ東寺・相国寺・仁和寺など京都でも名だたるお寺から迫害を受けたといわれています。
襲われたといわれる車折神社から兜塚古墳までは徒歩10分(直線距離でも7~8分)

命からがら逃げたのでしょう。
古墳の石蓋とは、古墳時代に地下に穴を掘り死者を収容したのち、岩板などを並べた蓋。
ようするに、昔のお墓を再利用して
「自分はこれで助かりました!ありがとう!みんなもこれにあやかってね。」って感じで作られたのかと空想します。( *´艸`)

古墳の石蓋といわれる石碑には「南無妙法蓮華経」と彫られていますが…。
京都の町にはこのような歴史がたくさんあり、今でも信仰し親しまれているのを痛感します。
何気に通っている道も、数百年前は今よりも暮らすには不自由だったでしょう、それでも一生懸命に生き生活していたのかと想像すると改めて感慨深いものがあります。
京都は本当に歴史の町だと思いさせられます。
ガイドブックには載っていないほどの小さな歴史。お時間を作ってのぞいてみてはいかがでしょうか。

アクセス
市バス 11・91・93系統 広沢御所ノ内町 バス停下車 南へ徒歩2分 油掛地蔵尊より東へ徒歩4分 車折神社より北へ徒歩8分
京都府京都市右京区嵯峨中又町
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