インド、中国、日本の神々がうち連れて人々に幸運をもたらすとされる七福神信仰は、正月二日の夜、幸運を願う人々が宝船に乗った七福神の絵を枕の下に入れて寝ると幸運がもたらされるという言い伝えがあると言われています。
七福神は、京都が発祥の地とされ「都七福神」の巡拝は古くから行われているものです。
明るい話題よりも、先が不安な話題が多い近年。
人事を尽くして天命を待つではありませんが、運は大事です。
少しでも運をもたらそうと、古来より民衆の間で行われてきた都七福神まいりを2023年の初詣として行ってきました。
今回のブログは巡拝してきた記録です。
※巡る順番はどこからでもでも、良いそうです。
今回は車で移動しました。(駐車場情報も交えて記載しています)
ゑびす神社【えびすさま】
スタートはゑびす神社から。
毎年一月の十日ゑびすには「♪商売繁盛、笹もってこい」と囃子が流れ、商売繁盛の祈願をする人でごった返すのが “ゑびす神社“ です。
商売繁盛で、有名なゑびすさまですが、旅行安全・豊漁の神様でもあります。

この神社で試してほしいのは、二の鳥居のゑびすさまの顔の部分(福箕/ふくみ)に向かってお賽銭を投げることです。
下には金網がついている熊手が付いており、お賽銭が受け止めるようになっています。
なんでも、ここにお賽銭を投げ入れて、入れば縁起が良い・願いが叶うと言われているとか。

せっかくなので、験担ぎをしてみてはいかがでしょうか?
ゑびす神社ホームページ 拝観料 無料 専用駐車場 なし 京阪電車/祇園四条駅下車 徒歩7分 阪急電車・河原町駅下車徒歩8分
近隣にコインパーキングがたくさんあるので、コインパーキングに駐車し、二つ目の六波羅蜜寺とは徒歩5分程度の距離なので、ここは二社を一気に攻めましょう。
※六波羅蜜寺には専用駐車場(5台分)があります。
六波羅蜜寺に停めて、ゑびす神社に参ることは迷惑なのでやめましょう。

六波羅蜜寺(ろくはらみつじ)【弁財天さま】
七福神で唯一の女神さまです。
言語や音楽の神として尊信されており、金運・財運・の神としてご利益があるとされています。

ゑびす神社と打って変わって初詣の人でごった返しており、弁財初稲穂を頂くの行列で、弁財天さまを拝むには行列に並ぶ必要があり時間がかかりましたが、六波羅蜜寺の弁財天さまは金色で美しい姿でした。
お正月の三日間は、空也上人が悪疫退散のために献じたお茶にちなんだ、皇服茶(大福茶)や、弁財天初稲穂が授与されます。
稲穂をいただきそれに飾るお守りを購入する方、皇服茶を求める方でごった返していました。

六波羅蜜寺ホームページ 拝観料 無料 専用駐車場(無料) 5台分あり 市バス・清水道バス停下車 徒歩4分
赤山禅院(せきざん ぜんいん)【福禄寿さま】
ゑびす神社・六波羅蜜寺から一気に北へ向かいます。
車で約20分。
山の麓なので一層寒く感じます。
こちらは延暦寺の別院の一つで、開創は仁和4年(888年)

ここは福禄樹さまがいらっしゃり、南極星の精・※泰山府君を人格化した神で、幸福・高禄・長寿の三徳を与えられたとされ、商売繁盛・延寿・健康・除災を祈願します。
※泰山府君とは、中国の泰山という場所に住む神
お寺の方はとても親切で、赤山禅院が一番気に入ったお寺でした。(個人的な感想です)
綺麗な水の池があり、小川には水が流れ、焚き火がされて暖を取れるようにしてあり、街中のお寺とはまた違った落ち着きのある寺院でした。





拝観料なし 専用駐車場あり(無料) 叡山電鉄 宝ヶ池駅下車 徒歩16分 市バス・学習院離宮道バス停下車 徒歩11分
松ヶ崎大黒天(妙円寺)【大黒天さま】
赤山禅院から西へ車で約6分
都七福神まいり初日最後の寺院です。
“松ヶ崎の大黒さん“と呼ばれ親しまれているお寺は、元和2年(1616)に建立された「松崎山妙円寺」が正式な寺名です。
妙円寺の近くでは、お盆の恒例行事の五山送り火の一つで「法」の文字が浮かぶ場所のすぐ近くです。

打ち出の小槌を持ち、笑みを浮かべる姿から福財の神と言われ開運招福の守り神としています。
見ているこちらまで笑顔になってしまうような、大黒さまの置物が飾られて手水舎にも大黒さまがいらっしゃいました。

ここも小さめのお寺ですが、子どもたちが遊んでいる姿が見られ地域の人たちに親しまれているお寺でした。
妙円寺ホームページ 拝観料なし 専用駐車場あり(無料) 比叡電鉄・学習院駅下車 徒歩9分 地下鉄・松ヶ崎駅下車 徒歩12分 市バス・松ヶ崎大黒天バス停下車 徒歩3分
革堂行願寺【寿老神さま】
都七福神まいり2日目は 寺町通りにあるに西国三十三所の十九番札所の革堂・行願寺さんからスタートです。
開基当時、一条通にあったものを「天下太平福寿円満」を祈る太閤秀吉により、現在の場所に移築されました。

寿老神さまは、中国の老子が天に昇ってなったという仙人の姿で、三千年の長寿を保つ玄鹿を従え、人々の難を払う団扇を持っていたことから、福財・子宝・諸病平癒・長寿のご利益があると言われています。
カメラをぶら下げて入ったところ、お寺の方が、「寿老神さまはあちらです。隙間から写真を撮ってもいいですよ」と親切に教えてくださいました。
下の写真は、そのお言葉に甘えて撮ったものです。

このお寺の前の通りは寺町通。
豊臣秀吉によって、この通りの東側に寺院が集められていたことから“寺町通り“と名付けられました。
この革堂行願寺や、このお寺の南へ下がった場所にある、あの有名な本能寺も寺町通の東側に位置しています。
革堂行願寺ホームページ 拝観料なし 専用駐車場なし (近隣にコインパーキングあり) 市バス・河原町丸太町バス停下車 徒歩3分 地下鉄・京都市役所前駅下車 徒歩9分
東寺【毘沙門天さま】
京都で有名なお寺といえば、清水寺や金閣寺。東寺もその一つです。
東寺は平成四年に世界遺産に登録された、創建からおよそ1200年の歴史あるお寺。
都七福神まいりの一つである毘沙門堂は、東寺の一部にあります。

毘沙門天さまは、仏教を守護する神様で、毘沙門天さまを信仰すると十種の福を得るとされています。


少し注意していただきたい点として、専用駐車場はありますが、有料です。
◆自家用車、タクシー 600円/2時間 2時間以降は1時間毎300円 ※新春特別拝観は特別料金 ◆バイク 200円/2時間 2時間以降は1時間毎100円
令和5年1月2日に利用した際は、新春特別拝観料金で 1時間1,000円でした。
毘沙門堂へを拝観するのは無料です。
御朱印がもらえる食堂(じきどう)も無料で入れますが、講堂・金堂は有料拝観になっています。
(宝物館・観智院も有料)
東寺の東側(大宮通東側)にコインパーキングがあります。利用時期・時間によっては、そちらを利用した方が安く済む場合もありますので、ご参考になさってください。
東寺ホームページ 拝観料 食堂・毘沙門堂は無料 (金堂・講堂・宝物館・観智院は有料) 専用駐車場あり 有料 普通車 2時間600円 市バス・東寺東門前、東寺南門前、東寺西門前、九条大宮 各バス停下車すぐ JR京都駅から徒歩15分 近鉄東寺駅から徒歩10分
萬福寺【布袋さま】
京都市内(東寺)から車で約30分、お茶で有名な宇治市には最後の目的の布袋さまが祀られています。
黄檗山 萬福寺(おうばくやま まんぷくじ)は、江戸初期日本からの度重なる招請を受け来朝した中国僧.隠元禅師が創建された黄檗宗の大本山です。
布袋さまは、中国・唐の時代(800年ごろ)に実在した契此(かいし・けいし)という僧侶がルーツとされて、中国では弥勒菩薩の化身として信仰されています。
ご利益は無病息災・商売繁盛。

うかがった時に「ランタンフェスティバル」の期間中で、カラフルなランタンがあらゆるところに飾られており、まるで中国のお寺を見学しているような錯覚に陥りました。
なんでも、明時代末期頃の様式で造られているお寺で、一般的な寺院の建築異なるとのこと。
ランタンがより一層中国色が増して見えました。

広い敷地内に大きな建物がたくさんあり、都七福神まいりの中で一番広く感じました。
拝観料は大人一人500円
専用駐車場ありますが、有料です。(最初の90分/600円・30分毎+200円)
ちなみに今回は、総門の北側にある民間のコインパーキングに駐車したところ、約1時間500円でした。(令和5年1月現在)
異国情緒たっぷりな萬福寺でした。
萬福寺ホームページ 拝観料 500円 専用駐車場あり 最初の90分/600円 30分毎+200円 JR・京阪 黄檗駅下車 徒歩4〜5分
料金など・まとめ
※令和5年1月現在の情報です
色紙の料金は 1枚 3,000円
御朱印 各所 300円
それぞれのお寺に色紙が販売しているので、どこからでもスタートできます。
7ヶ所も巡る時間がない!という方は、すでに完成している色紙が6,600円で売られていますので、そちらをお買い求めください。
今回7箇所を巡りましたが、とても楽しい思い出になりました。
初めていくお寺に、何度も行ったお寺、行ったことはあるけれど、見たことがない神様に出会えたり。
どのお寺の方、みなさん親切で気持ちよく拝観できました。
おかげさまで、今年一年良い年になりそうです。
みなさまにも良い年になりますように、お祈り申し上げて終わりの挨拶にさせていただきます。
ハルジオン

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